新生児心疾患診療の手引き
「新生児心疾患の手引き」は、新生児の重篤な心疾患の早期診断及び治療のために必要な知識を得られる大変貴重な医学書である。
新生児期には多岐にわたる重篤な心疾患に遭遇する機会が多い。さらに、呼吸器疾患に伴う循環動態の変化は心奇形から生ずる病態に極めて類似している。このようなことから、新生児の管理には循環器系の異常の早期診断と治療に関する的確は知識が必要である。
本書は新生児の養護に従事している新生児専門医、小児科医、産科医に役立つように、心疾患や呼吸器系疾患による循環障害の臨床像を解説し、循環器専門医へ委ねるまでの初期管理、さらに最終診断と治療まで詳しく記載してある。また、Q&A形式を取り入れて、各々の章を読み終わった後に、知識を整理し、的確にすることが出来るようになっている。
本書は絵や図表が多く、分かりやすく解説してあるので、医師のみならず助産婦や看護婦の方々にも利用していただけると思われる。
最初の章に本書の訳者、石川自然君の長年の仕事である心奇形発生学、奇形学、疫学、及び患者の家族に対する遺伝相談について新しい項目をもうけて追加してある。心奇形児を持って不安に思っている家族の指導に参考になれば幸いである。(序より)
目次
第1章 家族に対する遺伝相談と心奇形の形態形成に関する成因
第2章 新生児心呼吸窮迫症の考え方
第3章 新生児心呼吸窮迫症の原因
第4章 新生児心疾患に対する初期治療
第5章 心疾患児の確定診断および基本的内科・外科的処置
WilliamB.Strong ,Max D.Miller著
監・訳:昭和大学教授 奥山和男
訳:昭和大学講師 石川自然
東京医学社
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